背景
日本においても、自然災害、テロなどの人的災害の危機が増してきています。
しかしながら、救急体制、危機管理体制ではありません。
特に、テロなどの不測の事態の体制はできていないのが現状です。
米国では、テロなどの不測の事態に対応した救急救護システム「TEMS(Tactical Emergency Medical Service)があります。
このTEMSは、米軍が開発した有事における「TCCC(Tactical Combat Casualty Care)戦術的戦傷救護」をベースにしており、非常時における負傷者救護として米国で発展しています。
TCCCの最大の目的は、作戦の遂行で対象は兵士であり、民間人の外傷は想定していませが、米国では、TCCCのシビリアン(救急医療)への転換の動きがはじまっています。
ハートフォードコンセンサス
2013年4月15日にハートフォードコンセンサスが発表されました。
2012年12月14日、コネチカット州ニュータウンのサンディフック小学校でのアクティブシューター災害のわずか数か月後の2013年4月に、意図的な大量死傷者とアクティブシューターイベントからの生存率を高めるための国家政策を作成するための合同委員会が開催されました。
医学界および連邦政府、国家安全保障会議、米軍、連邦捜査局、政府および非政府の緊急医療対応組織などの代表者と協力して、米国外科医協会(ACS)委員会は、外傷外科医、学部副学長、ハートフォード病院の主任研究官、およびコネチカット大学医学部外科の教授の指導とリーダーシップの下に設立されました。
ハートフォードコンセンサスは、アクティブな射手と意図的な大規模な死傷者イベントからの生存率を高めるための国家政策のプロトコルを作成するというものです。
事態対処外傷救護
日本でもテロの事態対処救護体制の構築が必要となっています。
事態対処外傷救護(TCTC:Tactical Combat Trauma Care)は、テロなどでの爆傷・銃創への民間人向け救急救護のことです。
人的災害も自然災害同様、自助・共助・公助が不可欠。
有事に備え、ファーストレスポンダーをはじめ一般人への止血、搬送、シナリオの訓練が必要です。
PKWAVEの取り組み
日本でも事態対処医療の構築がはじまっていますが、縦割り行政の弊害や、また日本では事態が起きないと中々動かないため、時間がかかると思われます。
しかし、緊急事態や災害は待ってくれません。自然災害同様、自助、共助が必要になってきています。
最近、止血帯(ターニケット)をバイスタンダーにも普及させる動きが高まっています。
ターニケットの技術だけで、血液被曝のリスクやBLS(1次救命処置)、ファーストエイドの知識が十分ではない方が使用すると危険性を認識する必要があります。
戦傷医療と救急医療は、共通点も多いですが異なる点もあります。
PKWAVEでは、平時のファーストエイドと有事のファーストエイドを、状況に応じた事態対処ができるよう講座、トレーニングを実施していきます。
また、適切な資器材の選定も重要です。資器材の使い方、トレーニングをあわせて、お客様の状況に応じた資器材を提供していきます。